ミニJCWの“JCW”とは何で、DCTを採用しない理由は何か?
掲載 更新 carview! 文:九島 辰也/写真:BMWジャパン
掲載 更新 carview! 文:九島 辰也/写真:BMWジャパン
クラブマンの後にクロスオーバーに乗ると、やはりその違いは明確になる。いくらJCWとはいえ重心の高いクルマには限界があるのは否めない。地面に吸い付くような走りのクラブマンに比べ、クロスオーバーはロール角が深く希に挙動も乱れる。
とはいえ、背の高いクルマだけを集めてサーキット走行をすればかなりいいポジションに立てるのは明白。フルブレーキングでフロントに過重が移動してからの素早い向きの切り替えはさすがとしかいいようがない。サーキット走行を熟知した者がセッティングしていることを物語る瞬間だ。
と同時に、クラブマンとクロスオーバーにはもっと大きなエンジンを積んでもいいのではと思えた。それは3ドアハッチの車両重量が1260kgなのに対し、クラブマンは1550kg、クロスオーバーは1630kgだからだ。JCWというブランド上どれも3ドアハッチバックの走りを期待してしまうが、すべて同じパワーソースでは限界があってしかるべきだ。
なんて話は次回会ったときチャーリー・クーパーさんに直接話すとして、JCWを体感するにはいい機会であったのは確か。日本でもこういったイベントをどんどん行って欲しい。ミニ好きはもちろん、クルマを速く走らせることに興味を持つ人にもJCWの存在はアピールできるであろう。JCWはスペシャル度の高いニッチなモデルだけに、その扉の向こうには無限の可能性が広がっている、と思う。
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